写っていない、永遠に失われたもの

映画『出獄(Call Northside 777, 1948)』は実際の冤罪事件をもとに映画化された作品だが、クライマックスに登場する《証拠写真》のエピソードは、別の冤罪事件をモデルにしたものだった。写真に「写り込んでいるもの」、さらには「写っていないもの」が呼び起こす想像の魅力について考えてみる。
2026年6月12日 Hollywood Cinema

白黒にカラーを埋め込む

今では何でもないような色の操作が、かつては非常に困難を極めた。そしてそれは思いもよらない結果を生むことにもなった。
2025年8月21日 Hollywood Cinema

『オズの魔法使』とウラン

サイレント期に映画フィルムを染色、調色することは一般的だったが、トーキーの登場とともに廃れてしまった。しかし、1930年代のハリウッドでセピア調色が一時的に流行した。どのようにして登場し、なぜ廃れたのかについて見ていきたい。
2024年7月27日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [6]

「フィルム・ノワール」の批評で繰り返されてきた、映画をとりまくテクノロジーの話は、どこか具体性を欠いている。ここでは、1940年代ハリウッドの技術資料や業界誌を丹念にたどり、映画批評で繰り返されてきた技術神話を検証しながら、ノワールを支えた本当の技術史を描く。
2023年1月15日 Hollywood Cinema

フィルム・ノイズとブラスティング

映画のサウンドトラックを聞きながら考えたこと。「映画は映画館で観ないと意味がない」「スマホで見ても映画は映画」といった議論の前に、自分はどんな前提で映画を観ているのかを知ることの重要さと困難さについて。
2022年8月8日 Hollywood Cinema

赤外線フィルムの時代

第二次世界大戦を期に発展した赤外線写真を手がかりに、「見えるもの」と「見えないもの」の境界を探る。報道写真や映画、芸術作品を横断しながら、技術が人間の知覚や現実認識をどう変え、時に錯覚を生み出してきたのかを考察する。
2022年6月26日 Hollywood Cinema

『市民ケーン』と空間の音響(Part IV)

古典ハリウッド期の音響設計に関するシリーズの最終回。映画に登場する演説のシーンを通じて、声と空間の関係を見直していく。
2022年1月16日 Hollywood Cinema

『市民ケーン』と空間の音響 (Part III)

ハリウッド映画史における《音と空間》のテクニックの歴史について第3回。戦前の映画製作で議論されていたドライとウェットの扱い方、それが『市民ケーン』などの音響にどう反映されていったかをみていく。
2022年1月16日 Hollywood Cinema

『市民ケーン』と空間の音響 (Part II)

ハリウッド映画史における《音と空間》のテクニックの源流をたどると、 1930年代のラジオ放送技術にたどりつく。ラジオ放送における「エコー」の人工的生成手法をラジオドラマ『都市の没落(1937)』を中心に紐解いてみたい。
2022年1月16日 Hollywood Cinema