第二次世界大戦後のアメリカ:復員計画

第二次世界大戦終結後、600万人を超えるアメリカ兵はいかにして祖国へ帰還したのか。そして、どんな《アメリカ》が彼らを迎えたのか。「魔法の絨毯作戦」「パパを帰して」運動、世界各地で起きた復員要求デモ、そして占領政策を優先した政府との深刻な対立 ───そのなかでおこなわれた巨大な兵站作戦の実態と、帰還兵…
2023年12月5日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [6]

「フィルム・ノワール」の批評で繰り返されてきた、映画をとりまくテクノロジーの話は、どこか具体性を欠いている。ここでは、1940年代ハリウッドの技術資料や業界誌を丹念にたどり、映画批評で繰り返されてきた技術神話を検証しながら、ノワールを支えた本当の技術史を描く。
2023年1月15日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [5]

《フィルム・ノワール》の総論的分析には、ドイツとの関係が常につきまとう。ひとつは《フィルム・ノワール》の視覚的(ヴィジュアル)スタイルは《ドイツ表現主義》の影響を受けたとする議論である。もうひとつは、ハリウッドでの《フィルム・ノワール》形成には、ナチスから逃れたユダヤ系ドイツ人が重要な役割を果たした…
2023年1月8日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール  [4]

《フィルム・ノワール》という言葉の語源がフランスにあるという点が長いあいだ注目されていたのは、1946年から20年以上のあいだ、当のアメリカ人たちが《フィルム・ノワール》なるものを全く認知していなかった、という文化のあや(・・)のようなものを象徴しているからだろう。特にハリウッド映画という、本国では…
2022年12月25日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [3]

1970年代以降、フィルム・ノワールは実存主義、ジャンル論、フェミニズム、クィア理論など多様な視点から語られるようになった。本稿はボードウェルらの議論を軸に、その批評史をたどりながら、「フィルム・ノワールとは何か」という問いがいかに変化してきたかを考察する。
2022年12月18日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [2]

「フィルム・ノワールとは何か?」の第二回目。ここからは《フィルム・ノワール》についての重要な映画批評について、1970年代までの流れを俯瞰したい。
2022年12月11日 Hollywood Cinema

曖昧な、曖昧な、フィルム・ノワール [1]

「フィルム・ノワールとは何か?」という問いほど、映画批評で答えの定まらないものはない。本稿では、ボードウェルをはじめとする主要な批評を読み直しながら、《フィルム・ノワール》と《ノワール》という言葉がどのように使われ、どのように意味を変えてきたのかを振り返る。ジャンルなのか、スタイルなのか、それとも批…
2022年12月4日 Hollywood Cinema

赤外線フィルムの時代

第二次世界大戦を期に発展した赤外線写真を手がかりに、「見えるもの」と「見えないもの」の境界を探る。報道写真や映画、芸術作品を横断しながら、技術が人間の知覚や現実認識をどう変え、時に錯覚を生み出してきたのかを考察する。
2022年6月26日 Hollywood Cinema

エドワード・ホッパーと戦争

エドワード・ホッパー(1882 - 1967)の「ナイトホークス Nighthawks」は、彼の数ある作品のなかでも最も有名な作品だろう。蛍光灯に煌々と照らされた店内。寂しいような、落ち着くような、不思議な場所。しかし、この風景は、作品が製作されたとき、存在してはいけない風景だったというのはあまり知…
2022年6月15日 Hollywood Cinema

『深夜の告白』の3つのショット

以前紹介したアーヴィング・ピシェル監督『ハッピー・ランド(Happy Land, 1943)』は、1943年7月にサンタ・ローザ近辺でロケーション撮影されたが、1943年の後半にロサンゼルスでロケーション撮影された作品がある。ビリ-・ワイルダー監督の『深夜の告白(Double Indemnity, …
2022年5月30日 Hollywood Cinema